20代は正社員とフリーターの収入格差は殆ど無いのだが…
大卒で正社員にならずフリーターとして生活している人と、正社員として働いている人との収入格差は殆どなく、大よそ双方とも250~300万弱の年収になります。
20代のうちは若いのでフリーターでもフルタイムに近い時間を、週に何日も入ることができるため、正社員との収入格差が殆どありません。
フリーターとしてこの収入を経験すると「この先もフリーターで行けるのでは?」と思ってしまう原因とも考えられます。
しかしその考えは間違っていて、できる限り20代のうちにフリーター脱却を目指すべきです。
多くのフリーターは責任を負う必要がない分だけ、フリーターであることのメリットを主張しますが、そのメリットと主張する部分は年齢を重ねるごとに薄まって行くことになります。
30代、40代と収入格差がどんどん広がって行き、生涯収入は雲泥の差になる
20代の頃は正社員との収入格差が殆どありませんが、30代、40代になって行くにつれて正社員との収入格差はどんどん広がって行きます。
フリーターの年収はほぼ横ばいなのに対して、正社員の収入は右肩上がりになるからです。
年収ベースでみると30代後半になると倍ほどの差が出てしまいます。
これを60歳の定年までの生涯年収で比較すると2億近い差になるのです。
責任を負わなくてもいい、自分の好きな時間に働くことができる、というフリーターのメリットとされる部分を収入格差という点が凌駕してしまうわけです。
「どちらに重きを置くかによってメリットの捉え方は違う」という考え方もありますが、フリーターでは貯蓄すら難しい現状は無視できません。
50代以降になるとフリーターとして生活するのはさらに困難に
フリーターとしての仕事は20代、30代であれば人手不足ということもあって豊富な種類がありますが、40代ごろから仕事の種類は顕著に減ってきます。
いくら人手不足といっても、40代以降で従事できる仕事は限られてしまいますので、収入は横ばいどころか右肩下がりになって行くことになります。
これが正社員との収入格差をさらに広げてしまうことになり、50代以降になるとフリーターとして生活するのはさらに困難になってしまいます。
若いころに比べると体の不調も出てくるため、医療費も全くかからないわけではありません。
フリーターのままでは結婚も難しいので、40代、50代になると一人で生活することになり親を当てにすることができなくなります。
責任を負わなくてもいい、好きな時間に働くことができるというメリットは最早意味がなく、むしろ働きたくても仕事がないという苦しみを味わうケースが増えて行きます。
こういった理由から20代のうちにフリーターを卒業して、正社員を目指すべきと結論付けているのです。
フリーターという存在は無くてはならないものですが、それは若い年齢だけをターゲットにしており、生涯フリーターでい続けることは難しい社会であることを忘れてはいけません。