フリーターは3種類に分けられる。あなたはどのタイプ?
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「フリーター」という働き方は大きく3つに分けることができます。
1.モラトリアム型
高校や大学を中退、もしくは進路未定のまま卒業してなんとなくアルバイト生活を続けてフリーターになったタイプの人です。
2.夢追い型
歌手、タレントなどの夢をめざし、アルバイトをしながら技術を極めたりオーディションを受ける…そんな暮らしを送る人たちのことです。
フリーターという言葉が生まれた当初は日本の経済状況もそれほど悪くなかったことから夢を追い求めてひたすら努力を続ける若者という印象でした。経済状況も悪くなかったため、就職はいつだってできる。若いうちにしかできないことを精一杯やろう!という感覚が若者の間で支持を集めていました。
3.やむを得ず型
公務員や資格試験の合格を目指して勉強中、海外留学までの期間など短期間だけアルバイトをしているという人です。
フリーターの平均就労労働日数は4.9日。週休二日の正社員が5日間労働と考えると大きな差はありません。しかし、給料を比較するとフリーターの平均は14万円程度で正社員に比べてはるかに少ない金額になります。
特にファストフードやコンビニ業界などは業務の大部分をアルバイトに頼っています。正社員と同じだけ働くのに、給料は安く、健康保険などの負担もない。いつでも不要になればポイ捨てできるアルバイトは企業にとって欠かせない存在です。
給与の低さから、親元で暮らしながらアルバイトをして暮らしている若者も多いです。平均給与が14万円程度では親元から離れて自立した暮らしを送ることはできません。こうした現状がフリーターの問題を根深くしているとも言えるのでしょう。
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フリーターと正社員。年々広がっていく格差
周囲はそのままフリーターをしていれば、行きつく先は…と周囲の人は心配しても本人は事態の深刻さを認識していないことも多いのです。
正社員として就職したって、いつリストラされるか分からないし、会社が倒産するかもしれない。だったら気軽なフリーターを続けていたって構わない。フリーターだって頑張れば年に200万円は稼げるし、若いサラリーマンと年収の差はない。そう考えている人も多いようです。
しかし、10年後、20年後の差は大きなものになります。25歳のフリーターの年収が190万円。25歳の社会人の年収が230万円。その差は40万円しかありません。月に計算すれば数万円の差です。しかしだんだんと差は広がり、絶望的な格差が生まれていくのです。
10年後、35歳になったとき、片方の年収は400万円。結婚し、子供を持ち、マイホームの購入も考える頃かもしれません。しかしフリーターのお給料は25歳の時と同じ190万円。とても結婚なんて考えられないような収入です。一人身なら、大した支出もないですから、多少は貯金もできているかもしれません。生活には困らないでしょう。
そして20年後。正社員の人は55歳となり、子育ても一段落。お給料も増え、公私ともに充実者生活を送れますが、フリーターの年収は変わりません。両親はすでに他界しているかもしれません。生きていても年齢的に頼りにできる年齢ではなく、介護も始まるでしょう。いつまでも若いころのように立ち仕事をするのも辛くなってくる年齢です。気付いたころには手遅れになっているのでしょう。
企業側もフリーターを見る目は厳しいです。学生アルバイトとは大きく違います。正社員として責任ある仕事を任され、スキルアップしていく人間といつまでもルーチンワークだけを繰り返すのでは、雲泥の差があるのです。そのうち就職すればいいやと考えているうちに年齢は高くなり、どんどん就職は難しくなっていくでしょう。
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フリーターであること自体が人生のリスク
フリーターの多くは夢を実現させるためにフリーターをしていると言います。正社員として働いているサラリーマンからすると、かなり羨ましい話ですがサラリーマンが「生きていくために働いている」と考えているでしょう。ただ、サービス残業を拒否できない等を考えると「働くために生きている」とも言えます。
ただ、フリーターが勘違いしやすいのは、自分たちは「生きるために働いている」と言い切ってしまうところです。夢を実現する=生きるため に 働いている=フリーター している。という構図です。しかし夢は必ずしも実現するわけではありませんし、フリーターでなければ夢を追いかけられないわけではありません。
それに夢が実現できなかったとき、フリーターが正社員になる道はほぼ閉ざされます。それでも働き続けないといけません。
年をとればとるほどフリーターが出来る仕事の職種は限られてしまいますが、働き続けることが求められます。そうなると最終的に「働くために生き続ける」というリスクを背負うことになります。しかしこの現実を理解しているフリーターは殆どいないでしょう。
いざ正社員として就職しようとしても、認めてもらえない可能性は高くなります。例えばものすごい資格を持っていても、どれだけ頑張って下積みの勉強をしていたとしても企業からすれば経験がないとしか判断できない場合が多くあります。
募集を掛ければ有能な人というのはすぐに応募があります、そんな中で若いだけという理由で採用できるほど甘くはありません。
20代の内に早く見切りをつける方が良い
フリーターは給料は少ないものの、選べる仕事は多くありますし自由な時間もありますし正社員に比べたら生き方という意味では楽です。
しかし時間が経過するにしたがって、選択できる仕事は激減していき、なおかつ競争率が高くなるのです。正社員よりも自由だったはずが、いつのまにか正社員よりも厳しく険しい道になります。その境目は20代後半からでしょう。
であれば出来るだけ早く見切りをつける方が良いと考えられます。ただ、それでも簡単なことではありません。例えば、資格を取得するために必死になって勉強して国家試験に合格した。資格の内容にもよりますが、それを武器にして就職活動を行っても採用される可能性は若干高くなる程度のものです。
理由は資格を取っただけでは戦力として認めてもらえないからです。努力は認めるものの、実務が伴っていないのは大きな問題と言えます。
同じ人材であれば資格を持っていて実務経験がある人を採用したいと考えるでしょう。だからこそフリーターの就職というのは正社員を経験している人に比べると間違いなく狭き門となってしまうのです。資格は取っただけでは意味がないと思っておいた方が良いでしょう。
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実務経験のない資格は歓迎されない現実
フリーターという言葉が世間で使われるようになった当初この働き方に対してフリー(自由)というイメージがありました。自分が働きたい時に働いて、余った時間は自分の夢を追うためにささげる。夢を追うための選択肢の一つでした。ところが、現在のフリーターの場合、こうした夢追いタイプの人はとても少なくなっているのです。
都内中堅大学を「担当教授のお情け」で卒業したAくんは「就職活動をする気持ちが折れてしまった」と語ります。始めこそ社会人としての生活に夢を描き、やる気も満々で資料請求のはがきを200通以上出し説明会にも積極的に参加するも、どの会社も書類審査で落とされる……面接にすら進むことができなかったのだそうです。
実際、大学卒業者の4人に1人が就職ができていないという現実があります。残りの3人は就職できているんじゃないか!と思うかもしれませんが、実際に個々の適性をまったく考慮にいれず求人数を求職者数で割った数字です。
実際に自分の就きたい仕事へ勧めた学生は非常に少数です。そして不満を抱いたまま就職した結果が、数年で会社を辞めたあとのフリーター増加なのです。
将来的に正社員になりたいと考えるフリーターは多いものの、企業が新卒以外の社員を募集するときには「経験者」を希望します。即戦力となる人材、実務能力を持っている人を求めているのです。
中にはフリーターの期間に資格を取得する人も多いのですが企業からすれば実務経験がないのに資格だけ持っていても歓迎されません。資格はあくまで「参考」にすぎません。実際の業務に当たっては必要なのは資格ではないのです。
資格が就職に有効と言われることもありますが実際はその業界や職種への適性があってこそのことでただ資格を持っているだけでは、企業から必要とされないのです。
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